外壁塗装30年してない…耐用年数はどれくらい？放置のリスクとは

あなたのお家の外壁、最後に塗装をしたのはいつでしょうか？

家を建てた時に美しかった外壁も、時間とともに少しずつ劣化してしまいます。

「特に問題は起こってないし、まだ塗り替えなくても大丈夫」こんなふうに思っていませんか？

見た目に問題がなさそうでも、外部の劣化は確実に進んでいます。それが30年ともなると、様々な劣化が進行して建物の内部にまでダメージが及んでいる可能性も考えられます。

外壁塗装の耐用年数を超えたまま放置すると、どのような影響があるのでしょうか？

この記事では、外壁塗装を30年してないとどうなるのか、外壁塗装の耐用年数はどれくらいなのか詳しく解説していきます。

外壁塗装30年してないとどうなる？

外壁塗装をしないまま30年放置していると、お家の外壁は様々な劣化症状に見舞われ、深刻な事態に陥る可能性があります。

そもそも外壁塗装は、雨風や紫外線といった劣化要因から建物を保護する目的で行われています。そのため、30年間も塗り替えをせずに放置してしまうと、塗膜の保護機能が失われ、外壁材そのものが直接ダメージを受けるようになります。

初期段階で現れるのが、外壁のひび割れや剥がれです。塗膜の劣化が進むと防水性が低下するため、外壁材の内部に水分が浸入しやすくなります。この水分が乾燥と凍結を繰り返すことで、外壁材が膨張と収縮を起こし、ひび割れや剥がれを引き起こします。特に、モルタル外壁やサイディング外壁は、これらの症状が出やすい傾向にあります。

さらに放置を続けると、ひび割れや剥がれが進行し、雨漏りが発生する可能性が高まります。外から侵入した雨水は断熱材を濡らし、建物の内部構造を腐食させる原因となります。

外壁の耐用年数はどれくらい？

外壁塗装の耐用年数は、一般的に10～20年程度とされています。

しかし、この耐用年数はあくまで目安であり、外壁材・塗料の種類・立地条件などによって変動します。以下では、主な塗料の種類と耐用年数について説明します。

アクリル塗料

最も安価な塗料で、耐用年数は5～8年程度とされています。柔軟性があって施工しやすい反面、紫外線や雨風による劣化が早く、短期間で塗り替えが必要になります。

ウレタン塗料

アクリル塗料よりも耐久性が高く、耐用年数は7～10年です。価格と性能のバランスが良く、様々な物件に使用されていますが、近年ではより高性能な塗料の登場により使用頻度が減少しています。

シリコン塗料

外壁塗装で主流とされているのがシリコン塗料です。耐用年数は7～12年程度と長く、耐候性や防汚性に優れています。コストパフォーマンスが高いため、多くの住宅で使用されています。

フッ素塗料

耐用年数は15～20年程度と高い耐久性を持っています。劣化要因に対する抵抗力が強く、長期間にわたって美観を保つことができますが、他の塗料に比べて価格が高めです。

外壁塗装を放置することのリスクとは？

外壁塗装を放置していると、建物に様々なリスクが生じます。

以下では「建物の耐久性の低下」「雨漏りの発生」「シロアリの侵入」の3つのリスクについて詳しく解説します。

建物の耐久性の低下

外壁塗装は、建物を紫外線や雨風から守る重要な役割を果たしています。

そのため、塗装を定期的に行わないと塗膜が劣化し、防水機能が低下してしまいます。その結果、雨水や湿気が外壁内部に浸入し、木材や鉄部の腐食を引き起こします。また、外壁材自体の劣化も進行し、建物全体の耐久性が著しく低下します。

雨漏りの発生

外壁塗装の劣化により防水機能が低下すると、雨水が外壁のひび割れや剥がれから内部に侵入しやすくなります。これが雨漏りの原因となり、室内の壁や天井にカビを発生させ、住環境の悪化を招きます。さらに、内部の木材が腐食し、建物の構造的な強度が低下するリスクも高まります。

雨漏りは初期段階では気付きにくいため、定期的な外壁の点検とメンテナンスが欠かせません。

シロアリの侵入

外壁の劣化により生じたひび割れや隙間は、シロアリの侵入経路となります。湿気を好むシロアリは、雨水が浸入しやすくなった木材部分に巣食い、内部から建物を蝕みます。シロアリの被害が進行すると、柱や梁などの重要な構造部分が弱体化し、建物全体の耐久性が大きく低下します。

シロアリの被害は発見が遅れることが多く、気づいた時には深刻な状態になっているケースも少なくありません。外壁塗装を適切行うことで、シロアリの侵入を防ぎ、建物の寿命を延ばすことができます。

まとめ

今回は、外壁塗装を30年してないとどうなるのか、外壁塗装の耐用年数はどれくらいなのか解説してきました。

外壁塗装を30年放置すると、塗膜が劣化して防水機能が失われます。その結果、外壁のひび割れや剥がれが発生し、そこから雨水が侵入して建物の耐久性が低下していきます。さらに、雨漏りによる構造の腐食やカビの発生、シロアリの侵入による木材の劣化など、深刻な被害につながる可能性があります。

外壁塗装の耐用年数は一般的に10～20年程度であり、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。