外壁塗装のローンが通らない原因は？メリット・デメリットも解説

2025年2月21日

外壁塗装を検討する際、多くの方が気にするのが「費用」の問題です。高額になりがちな外壁塗装では、一括払いではなくローンを利用する方法もあります。しかし、「ローンの審査に通らなかった…」というケースも少なくありません。

なぜローンが通らないのか、その理由を知らないままでは、計画通りに外壁塗装を進めるのが難しくなってしまいます。

この記事では、外壁塗装のローンが通らない原因を詳しく解説し、どうすれば審査に通りやすくなるのかを探っていきます。また、ローンを利用することのメリット・デメリットについてもご紹介します。

外壁塗装のローンが通らない原因は何？

返済負担率が高い

返済負担率とは、年収に対する年間返済額の割合を指します。この割合が高いと、金融機関は新たなローンを組むことで返済が困難になると判断し、審査に通らない可能性があります。

一般的に、年収250万円未満の場合は返済負担率25%以内、年収400万円以上では35%以内が適正とされています。既存の借入れが多い場合や、希望するローン額が高額である場合、返済負担率が高くなり、審査に影響を及ぼすことがあります。

信用情報の問題

過去にクレジットカードやローンの支払い延滞、滞納がある場合、信用情報機関にその履歴が記録されます。金融機関はローン審査の際にこれらの情報を参照し、返済能力や信用度を判断します。特に、61日以上の延滞は「異動（ブラックリスト）」として記録され、審査に大きく影響を与えます。また、他社での借入れが多い場合も、返済能力に疑問を持たれ、審査が厳しくなることがあります。

年収が基準を満たしていない

金融機関は、安定した収入を持つことをローン審査の重要な基準としています。多くの金融機関では、最低年収を200万～300万円と設定しており、この基準を下回る場合、審査に通らない可能性が高くなります。

また、収入が基準を満たしていても雇用形態や勤続年数が不安定であると、返済能力に不安があると判断されることがあります。特に、勤続年数が1年未満の場合や、収入が不安定な職業の場合、審査が厳しくなる傾向にあります。

外壁塗装のローン審査を通りやすくするためには？

他の借入れ状況を見直す

既存の借入れが多いと、返済能力に不安があると判断され、ローン審査が通りにくくなります。特に、クレジットカードのリボ払いやキャッシング、自動車ローンなどが多額に残っている場合は注意が必要です。これらの借入れを可能な限り完済または減額することで、総返済額が減少し、新たなローンの審査において有利に働くでしょう。

また、不要なクレジットカードがあれば解約することで、審査に好影響を与えることがあります。

返済負担率を抑える

返済負担率（年収に対する年間返済額の割合）が高いと、審査に通りにくくなります。

そのため、借入額を適切に設定し、返済負担率を抑えることが大切です。例えば、リフォーム内容を見直して費用を削減したり、頭金を増やして借入額を減らすなどの工夫が考えられます。

また、配偶者の収入を合算して申し込むことで、返済負担率を下げることも可能です。（配偶者が退職・休職する場合は、返済負担率が上がるため注意が必要です。）

信用情報を整理する

信用情報は、ローン審査において重要な判断材料となります。過去にクレジットカードやローンの支払いで遅延や滞納があると、信用情報機関に記録され、審査に悪影響を及ぼします。

そのため、日頃から支払いを遅延なく行い、良好な信用情報を維持することが大切です。また、不要なクレジットカードは解約することで、信用情報が整理されて審査に好影響を与えることがあります。信用情報機関から自身の信用情報を取り寄せ、内容を確認することも有益でしょう。

外壁塗装をローンにするメリット・デメリット

外壁塗装をローンで行うことには、資金を温存できるメリットがある一方、金利負担や返済計画を企てる必要性といったデメリットも存在します。ローンを利用するかどうかは、両者をきちんと理解してから選択しましょう。

メリット

まとまった資金がなくても工事が行える

外壁塗装は一戸建て住宅の場合、平均100万円前後の費用がかかるとされています。

このような高額な工事費用を一括で支払うことが難しい場合でも、ローンを利用することで月々の分割払いが可能となり、手元に十分な資金がなくても外壁塗装を行えます。

これにより、外壁の劣化を放置することなく、適切なタイミングでメンテナンスを行うことができます。

資金を残しておける

ローンを利用することで、手元の資金を温存し、他の必要な支出や急な支出の備えとして活用できます。例えば、家電の故障による修理・買い替え、医療費などです。これらの出費に備えるための資金を確保しつつ、外壁塗装を行うことが可能です。

デメリット

金利が発生する

ローンを利用する際には、借入額に対して金利が上乗せされるため、総支払額が一括払いよりも高くなります。例えば、100万円の工事費用を年利1.7%で10年間のローンを組んだ場合、総支払額は約109万円となり、約9万円の利息が発生します。このように、ローンを利用することで追加の費用負担が生じる点は注意が必要です。

返済計画を考えなければいけない

ローンを組むと、毎月の返済が必要となるため、家計に一定の負担がかかります。

返済期間中は他の支出にも影響を及ぼす可能性があるため、無理のない返済計画を立てることが重要です。また、返済が滞ると信用情報に悪影響を及ぼし、将来的なローン審査に支障をきたす可能性もあるため、計画的な資金管理が求められます。

外壁塗装のローンの注意点

外壁塗装をローンで支払う場合は、以下の3つの注意点を考慮しておきましょう。

1. 金利負担による総支払額の増加

ローンを利用すると、借入額に対して金利が発生するため、一括払いよりも総支払額が増加します。例えば、金利3%・5年の返済期間で100万円を借り入れた場合、総返済額は約108万円となり、約8万円の利息が加算されます。借入先や返済期間によって金利は異なるため、事前に返済シミュレーションを行い、無理のない返済計画を立てることが大切です。

2. 返済期間と次回塗装時期のバランス

外壁塗装の耐用年数は使用する塗料や施工方法によって異なりますが、一般的には10年程度とされています。そのため、返済期間が長すぎると、次回の塗装時期とローンの返済期間が重なり、二重の負担となる可能性があります。返済期間は次回の塗装時期を考慮し、無理のない範囲で設定することが重要です。

また、年齢によっては返済期間が制限される場合もあるため、金融機関の条件を確認し、適切な返済計画を立てましょう。

3. 信用情報に問題はないか

ローンを利用するには、金融機関の審査を通過する必要があります。審査では、職業・収入・他社からの借入れ状況・信用情報などが評価の対象となります。これらに問題がある場合は、ローンが利用できない場合もあります。特に、過去の延滞履歴や多額の借入れがある場合、審査に通りにくくなる傾向があります。ローンの申請は工事着工前に行い、審査結果を確認してから契約を進めるようにしましょう。